五十肩

   

  • 夜に痛みがひどくなるので眠れない
  • 洋服の更衣動作がつらい
  • 肩から上に手が上がらない
  • 原因不明の肩の痛みで可動域が日ごとに悪化している
  • 五十肩と診断されて治療中だが経過が芳しくない

40代から60代の方に起こる、肩の障害全般の事を五十肩と呼んでおり患者さんお一人ずつ原因は異なっています。

最も典型的なものは、肩関節周囲炎と呼ばれ、組織の癒着をおこしているものです。
関節部分の癒着は「拘縮」と呼ばれ、可動域の制限が強く、腕が90°以上挙がらず日常生活の動作への障害も大きく、完治まで長い経過が必要となります。

五十肩は、その原因となる部位により3つのタイプに分けられます。

原因①頸椎型

頸椎から出た神経が圧迫されることにより肩から腕にかけて痛みを出すもの。このタイプは原因が首にあるため、痛みのある肩をいくら施術しても変わりません。

原因②肩甲骨型

肩の痛みの原因として最も多くの割合を占めているタイプです。肩甲骨が肋骨や鎖骨の間で癒着を起こし、肩の動きが悪くなっているものです。姿勢の影響が大きく、可動域が低下していることをご本人が認識していないケースも多くあります。

原因③肩関節型

典型的な五十肩もこのタイプに分類できます。主に、関節包と呼ばれる関節を覆う袋に癒着を起こします。そのほか、炎症期のものでは滑液包炎、腱板炎と呼ばれるものもあります。

セントラル鍼灸接骨院|五十肩の原因と施術法

五十肩と呼ばれていますが、30代でも、40代でもなる事があります。

タイプごとに施術内容等が異なります。

タイプ①頸椎型

巻き肩やストレートネックとなる事で、首に負担がかかり神経の圧迫から肩の後方に痛みを感じる事が多く、正確には肩の問題ではありません。しかし、このケースでは肩甲骨の柔軟性も同時に低下している為、五十肩ではないか?と来院されるケースが多いものです。

頸部への適切な施術と、ストレートネックなどの原因に対する施術をしっかりと行ってゆく事で改善されます。

タイプ②肩甲骨型

肩甲骨は肋骨と「肩甲胸郭関節」でつながり、鎖骨とは「肩鎖関節」でつながっています。五十肩では、この二つの関節の間で問題を起こすケースが非常に多いです。中でも、インピンジメント症候群は肩甲骨の動きが低下したことで起こる主な症状のことで、中高年を問わず、スポーツをしている学生にも多く見受けられるものです。

一般的に五十肩の初期の施術は、肩甲骨の動きを改善させるという事が最も重要となるため、肩甲骨周囲に対する筋膜リリースを行う事で可動域を改善してゆく事から始まります。
炎症症状の有無にもよりますが、スポーツをしている学生さんの場合は、姿勢矯正などの施術を行う事で早期の競技復帰を目指します。

タイプ③肩関節型

痛みの原因が炎症で起きるものと、拘縮と呼ばれる関節包の癒着によるものに分けられます。いずれにしても初期には、「夜間痛」により睡眠が取れなかったり、痛みの為全く動かす事が出来ないものもあります。

炎症の強い症例では、急性期は炎症を抑える為の電気治療や鍼灸治療を行います。拘縮の症例では、癒着した関節包の筋膜リリースをウィンバックという温熱刺激を加えながら効率的に行います。加療から2週間ほどで夜間の痛みは改善されるケースが多いです。